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のき山放送局で紹介されました!





丸地典利です。 
47歳の夏に直腸にガンが見つかり切除手術を経験しました。
この経験を書き留めようと始めたのがこのブログです。 ガンが発見されたことは、自分にとってそれはそれは大きな衝撃でした。自分の中の何かが変わっていく大きな機会になったことは確かです。




 2016年8月29日
このブログを開設して5年が経過しました。 
直腸ガンの手術からも5年が経過し、病院からは成績優秀で卒業証書をいただきました。 何度かイレウスを発症していますが、後遺症は日常生活に殆ど影響しなくなりました。 体のために術後1年目から始めたランニングも、すっかり習慣化して、フルマラソンのタイムを追求するようになっています。
ブログの内容も日常の出来事や未来への活動が中心になってきました。





ガンや手術に関する記事をお探しの方は、2011年9月の周辺をご覧ください。


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2014年09月12日

【義足の看護師にかけられた魔法】  2011年9月30日

2014/9/12
【義足の看護師にかけられた魔法】
 2011年9月30日


2011年9月28日AM
Aさん運転で病院へ。。。
そして入院。

明後日の手術へ向けて
様々な説明がありました。

ちょうど研修の時期と重なったのでしょう、
私には看護師研修の学生が付くと
説明がありました。

イメージ先行で
内心ワクワクしました。


「この方です。どうぞ~♪」


看護師が病室へ招き入れた研修生は

「男」(@_@)!

イメージとは恐ろしいものです。
現実と想像との大きなギャップに
何が何だかサッパリ分かりませんでした。。

必死で平静を装いましたが。。。


いろいろお話を伺うと、

ご自身は精神科のある病院で
准看護師として勤めていること。

ステップアップのために
看護師を目指していること。

オートバイの怪我で
片足が義足であること。
(今でもハーレーに乗っている!)


目的意識の高い立派な方だ!
イメージ先行でがっかりした自分を
恥じました。。。


2011年9月30日の午前9時前、
車椅子に座った私は
手術室の前でAさん、両親と別れ
看護師に押されて中へ入って行きました。




ここからは手術する人とされる人しか
入れない特別な領域だと思うと
緊張感が増してきました。

中の扉が開くと
笑顔の実習生が待っていてくれました。

少しホッとしたのを覚えています。

ガチガチに緊張した私は
実習生に押されて
自分の手術室へ通されました。


明るく清潔で広々とした部屋の中央に
手術台がありました。

手術台は意外と狭く、
肩幅程度しか有りませんでした。

手術台の上には
キラキラした反射鏡の大きな照明。

手術台に上がってまず行ったことは、
硬膜外麻酔のために
背骨へ極細チューブを挿入する作業でした。


「痛くないのか? 大丈夫か?」


手術台の上で横向きになり、
膝を抱える姿勢を指示されました。

チューブを入れるための麻酔注射が打たれ、
細いチューブが挿入されました。

心配していた痛みはありませんでした。

左手人差し指へ何やら器具を装着して、
いよいよ次は全身麻酔です。

手術台に仰向けになり、
両腕が固定されました。

この時の緊張と不安と恐怖感は
これまで味わったことが無いものでした。

その時
実習生が両手でそっと私の左手を包んで
微笑みながら私の目を見て言いました。


「僕は今日一日
 ここで見守っていますので、
 安心していてくださいね」


左手に温かさを感じながら
その言葉を聞いた瞬間、
私の緊張はスーッと和らいで
ふわっとした温かさに全身が包まれました。

優しい言葉と微笑みと人肌の温もりが、
こんなにも安心感を与えるのか。

まるで魔法にかけられたようでした。


「名前を呼びますので答えてください」


麻酔医に言われ、
1回目を返答しましたが
それ以降の記憶がありません。


目が覚めたのは、
病室のベッドの上でした。。。










いつもありがとう